「てんぷらかまぼこ」の話

この前食べ物の話をだれかとしてて「あーそういえば北海道の一部地方じゃ長いてんぷらかまぼこを『マフラー』って言うらしいですよ」というような話題になったとき、「え? 『てんぷらかまぼこ』って何?」と返されて非常にショックを受けた。
うち(道東の某市にある実家)では「魚のすり身を油で揚げたもの」を「てんぷらかまぼこ」と呼んでいた。「肴のすり身を油で揚げたもの」は一般的に「さつまあげ」と呼ばれているが、実家ではずーっと「てんぷらかまぼこ」と呼んでいた。自分も「てんぷらかまぼこ」と「さつまあげ」が同一のものであることを知るまでかなり時間がかかったような気がする。
話してたメンバーのうち一人は札幌近辺の出身の人だったので、もしかしたら「てんぷらかまぼこ」という言葉は北海道だと道東あたりでしか通じないのかも知れない*1。ちなみに札幌近辺で一般的なさつまあげは手のひらサイズくらいでそれなりに厚みのあるヤツが多いが、実家でよく食べてたてんぷらかまぼこは薄っぺらくていわゆるこっちの一般的なさつまあげと比べると2〜3倍くらい面積が大きいやつだった。小判型で手のひらサイズでほどほどに厚い感じのやつもたまーに見かけて、特にそのタイプのヤツだと紋別あたりにドライブとかキャンプに行ったときによく紋別駅前のかまぼこ屋で買ってもらった記憶がある。
そしててんぷらかまぼこはいわゆる「さつまあげ」と比べると表面が粗めに仕上げられてる印象があった。多分そうでないのもあるんだろうけど、札幌あたりでメジャーな3枚100円くらいのやつと比べると表面がガサガサしてそうだったりゴツゴツしてそうだったりというテクスチャの違いがあった感じ。

ちなみに「マフラー」についてはついこないだ知った。北海道も意外に食文化が均一でなかったりするもんなぁ。北海道の赤飯=甘納豆入り! という固定概念めいたものがあったりするけれど、家の母方の実家は普通にあずき赤飯だったりするし(ちなみに父方の実家はバリバリの甘納豆赤飯。あーでも父方も母方も輪切りの紅ショウガは入ってたかな)。

*1:ただしさつまあげを「てんぷら」と呼ぶ地方は北海道以外でもそこそこあるらしいし、こっちの方で見る道内メーカのさつま揚げは「○○天」という商品名だったりする(例:マルちゃんの「野菜天」とか)