さすがにいないと思うけど、今からHT-03Aを買おうとしてる人への覚え書き


さて、HT-03Aを使い始めてからかれこれ1ヶ月以上経つ。タッチパネルでの操作もかなり慣れ、インスコしたSimejiのフリック入力もようやく様になってきた感じである。でも「あれができない!これがしたい!」と思うことが日々出てきたり、そのためにソフトを入れたり削除したりとまだまだ試行錯誤中というのが正直なところ。


ここで、Xperia(SO-01B)の発売が4月に決定した今あえてHT-03Aを選ぶ人もいないだろうけど、HT-03Aをこれから買うかも知れない人にいくつかアドバイスを書いとこうと思う。

でも、後悔しないように言っておく

ということを書いておいてそれを真っ向から否定するようでアレなんだが、まず断っておく。悪いことは言わない。これからAndroid端末にしようと思うならXperiaを待て。待てなかったらiPhoneにしろ。それが一番無難だ。HT-03Aは決して使えないわけじゃないが、後悔はする(特に二年縛りで契約した場合は)

今の時点では、iPhoneやこれから出るXperiaやら国内で正規品として出るかどうかも分からないnexus oneなどの最新のスマートフォンと比べて、HT-03Aはかなり見劣りする。Android自体がまだまだマルチタッチ*1に対応していない(もしくはしきれていない)のもさることながら、iPhoneと比べると動作がかなりもっさりする場面が多いのが大きなネックとなる。iPhoneと比べてばかりではあるが、確かにマルチタスク対応であることにより、散歩中に音楽を聴きながらGoogleマップで道のりを参照してる時にカメラを起動して写真を撮ったりそれをクライアントアプリ経由でツイッターに投稿し、たまたまフォローしてる人の新着ツイートからURLをブラウザで開いてまたマップなりツイッター用クライアントに戻ったり、なんてことも可能ではあるのだが、同時にいくつかアプリを立ち上げてると動作が緩慢になってくることもある。そして何よりも、そこからホーム画面に戻して別のアプリを起動…と思った時にホーム画面に戻りきるまで30秒〜1分ほど待たされたりする、なんてことはザラだ*2
それに決定的な欠点になるとは言い難いが、カメラが最近の携帯の中では弱い方である。320万画素でAF付きなので最低限見られる写真は撮れるが、暗いところになると手ぶれにかなり弱くなったり、逆に逆光などの明るすぎるシーンだとホワイトバランスがおかしくなり、色が全体的に赤みがかったり紫がかったりする。また高速で動いているものを撮ると歪みが出るのもマイナス。

そしてまたHT-03A固有の問題というよりAndroidの現状に起因するところに戻るが、アプリについてもまだまだという印象を受ける。アプリの数は十分ではあるが、iPhoneと比べるとまだまだ少ない(現時点で大体5分の1程度)。またiPhoneのアプリ市場も成熟してきているのでクオリティの高いアプリが多そうだが、Androidのアプリについては要件を満たすものの全体的に見た目も中身もまだまだ洗練が足りないという印象を受ける。さらにAndroidマーケットの操作性や構成も、目的のソフトを探しやすいとは言い難い。ただここはXperiaの発売や他キャリアのAndroid端末が出そろったあたりからが勝負だと思うので、これから何とかなっていくとは思う。

他の欠点としては…

  • 電池の持ちがかなり悪い。仕事のある日で休み時間中にちょっといじるくらいの使用でも、帰宅頃になると電池残量が50%かそれ以下くらいになっている
  • ヘッドフォン・ヘッドセット端子と充電・PC接続が共用、しかも独自形式。充電だけならUSBと互換性があるのでそれでいけるが、PC接続用やヘッドフォン・ヘッドセット用のケーブルはメーカのHTC独自の端子形状。しかも札幌くらいの規模の都市でもHTC製端末用のオプションケーブルや端子は全然といってもいいほど売ってなく、ヘッドフォンと充電ケーブルを同時に繋げられるアダプタなんて気の利いたものも店頭にはなかった。ヘッドフォンについてはBluetoothという逃げ道はあるものの、電池の持ちは犠牲になる
  • ストラップの取り付け方が特殊なため、普通に市販されてるストラップをつけるとひもの部分が長く感じられる場合がある。取り付け方自体は普通の携帯よりは簡単なんだが。
  • 色を「ブラック」にすると、こっぴどく指紋が目立つ

それでも利点はありますよ。少しだけ。

さて断っておくべきところはこんな感じだが、ここまで言ってもなおHT-03Aを選ぶ理由があるとすれば、こんなところではないかと思う。

小さい。片手で操作できる

ここは恐らくiPhoneに対しても、そしてこれから出るXperiaに対しても共通する利点だと思うが、HT-03Aはひとまず片方の手のひらに収まるくらいの大きさである。左記端末だと「やってできないことはないだろうけど、つらいのでわざわざやることもない」片手操作も、その小ささ故に比較的楽に出来る。余談だがポケットへの収まりも割といい。折りたたみ式やスライド式と比べて薄いからだと思う。

素手でなくとも大方の操作が可能

自分がiPhoneやらiPod Touchが出た時に一番危惧してたところは、「手袋してると全然操作できないじゃん」というところだった。でもHT-03Aにはホーム画面に戻るボタンだけでなく携帯でおなじみの受話・発信ボタンがついてるし、アプリのメニューも物理ボタンでついている。さらにトラックボールもついていて、手袋をしたままの状態でもトラックボールを使ってアプリを選択して起動できるし、ソフトの操作もトラックボールである程度可能な場合もある(ソフトによるが)。さすがに文字入力は無理っぽい。素手であれば当然タッチパネルで操作してしまうので「無駄なんじゃ」と思う向きもあるが、北海道の冬のように外で手袋を履いてる時間が長い場合にはナニゲに便利。
ちなみにXperiaAndroidなのでホーム・メニュー・戻るの物理ボタンがあるが、トラックボールはついてないよう。ちと残念。


…なんかここでやっとこさまともにAndroid端末のことについて書けたような気がする。この調子で、明日以降もHT-03Aだけに限らずAndroid絡みの話をしていく予定。予定は未定で決定じゃないけれど。

*1:二本指かそれ以上で画面操作を行うやつ。たとえばつまむ拡大縮小とか、ゲーム操作時に方向キーと攻撃キーを同時に押しても認識されるとか

*2:後述、もしくは後日書くとは思うが、そういうときにも対処法というのは確かにある。だがそれをやってる時の気分がまるでWindows9x系のOSのリソース不足なときを思い出させるのはいかんともしがたいところ