「私の髪は長いもの」と、いわゆる「恐怖のナポリタン」について考えてみる その1:「私の髪は長いもの」編

久しぶりにこのコピペを見る。

ある日、私は森に迷ってしまった。
夜になりお腹も減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
「ここはとあるレストラン」
変な名前の店だ。
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。
……なんか変だ。しょっぱい。変にしょっぱい。頭が痛い。
私は苦情を言った。
店長:「すいません作り直します。御代も結構です。」
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。今度は平気みたいだ。
私は店をでる。
しばらくして、私は気づいてしまった……
ここはとあるレストラン……
人気メニューは……ナポリタン……

いわゆる「ナポリタン問題」として一部で有名な文章なんだが、「ウミガメのスープ*1のようにはっきりした正解があるように見えるが正解が未だに見つかってなさげな、あるいは正解そのものがなさげな話のようだ。
自分は初めて見たときには「多分思わせぶりなだけな文章なのかな」と思って(というかウミガメのスープもオチを検索するまで全く想像がつかなかった人間なんで)深く考えなかったんだが、今日は(いや、今日も)休みなので何となしに考えてみることにする。


と、その前に。
似たようなコピペで「だって私の髪は長いもの」ってのもあったりする。

ある村で少女が言った。
「大変、みんな寝たままなの。」
確かに周囲の民家を調べてみると、村人全員まだ昼間だというのに寝ていた。
老若男女村人全員が寝ているのだ。不思議に思った私は少女に尋ねた。
「何でお嬢ちゃんは起きているの?」
少女は答えた
「だって私の髪は長いもの」
私はしばらく考えた、なるほど、そういうことだったのか。

コレも最後の二行とそれまでの文章の落差がありすぎて「?????」なんだが、こっちの方がナポリタンよりいくらか想像が付きやすかったので、一応の推理をこっちから先に書いてみる。

  1. 少女が起きている理由が「髪が長いこと」であり、それ以外の「寝ている」村人との差違も同じ「髪が長いこと」であるとするなら、少女以外の村人は「髪が短い」と考えられる
  2. そして髪の毛が長いと、たれた髪の毛は地面に対して垂直に伸びることになる。髪が短くても地面に対して垂直に見えることはあるけれど、髪の毛が長ければ地面に対して垂直であることはよりわかりやすくなる
  3. 「起きている」というのは、「地面に対して垂直である」ことと解釈しうる…故に、「寝ている」「起きている」というのは睡眠/覚醒のことを指すのではなく、単に髪の長短(さらに言うと地面に対して垂直に見えるか否か)を指しているのではないだろうか

そんな風に解釈してみたけれど、書いてみていまいちしっくり来ない。「昼間から寝ている」というのに引っかかる。
ということで、さらに強引な解釈になるが一応の推理その2。

  1. その村人たちは夜行性で、明るいところや明るい時間帯には行動できない、と仮定する
  2. 少女以外の「寝ている」村人との差違も同じ「髪が長いこと」であるとするなら、少女以外の村人は「髪が短い」と考えられる
  3. そして髪が十分に長いと、髪を前に垂らせば光を遮ることができ、明るいところで行動できない性質があるとしても昼間でも行動が出来うる
  4. 故に髪が長く光を遮ることの少女だけが。村人の中で通常の人間と一緒に昼間から起きることが出来る

いずれにしても強引な気がするけど、こっちの方がより合理的に見えなくもない。結局わからんちん。

以下、ナポリタン編に続く。

*1:ウミガメのスープを食べて自殺した男の話。ネタバレだが正解は、過去にその男が何人かと海で遭難したときに「ウミガメのスープ」と聞かされて食べたスープが同じ遭難した人間の人肉を料理したものであったため、本物のウミガメのスープと過去に食べた「ウミガメのスープ」の味の違いにより自分が人肉食をやってしまった事に気付いてしまった…というもの