HP Pavilion Desktop PC a6740jp(量販店モデル/デュアル&グラボモデル)を強引にオーバークロックしたけどいまいちだった(試すな危険)



以下に書く操作や設定については、最悪PCが再起不能になる可能性があります。また後述するようにかなり面倒でその上割に合わないので、よく分からない人は(orよく分かってる人も)やめたほうがいいと思います。



おすすめデスクトップパソコン(PC) (個人のお客様)|日本HP

自分が使ってるPCは上記のやつで、VistaもAero有効にしてもサクサク動くしブラウジング程度でも特に不満無く動いてくれるんだが、「ビデオカードはそこそこだがそれほど性能がいいという訳じゃない」「CPUもPentium Dual-Coreという最新のより一段劣るヤツ」だったりするし、個人的にはもっとサクサク動いてくれた方がありがたい感じがする。それほどストレスがない環境になると、逆に些細なこともストレスに感じてしまって「もっとストレスフリーな環境だったらなぁ」と思ってしまうのも事実。

というわけで、ひとまず出費がゼロに近い対策は何か無いかと考えたんだが、可能な範囲でCPUやらビデオカードオーバークロックする(通常運転時の性能より速めのスピードで運転させる)ことを思いついた。
ビデオカードオーバークロックについては以前のPCでもRivaTunerというソフトでオーバークロックさせてたんでそれで今回もやってみたが、CPUのオーバークロックについては全く初めて。というか全く今までしたことのないオーバークロックにいきなり手を染めてしまうというのは個人的に危険な感じがしないでもなかったが、何でもかんでも勢いでやってしまうクセがあるもんで。

ひとまずこのPCに入ってるCPU「Pentium Dual-Core E2200」(通常は2.2GHzで動作)のオーバークロックについていろいろ調べてみたが

  • 最近のCPUの中ではオーバークロック耐性が強いほうらしい
  • 大体2.7GHzくらいまでなら安定してクロックを上げられる
  • FSBという値をいじることでオーバークロック可能
  • その値をいじるには、BIOSでやるか専用のツールを使う
  • E2200のFSBの定格は200MHz。大体安定する値は最高で250MHzくらい

ということになってるらしい。
というわけで手っ取り早いのがBIOSをいじる方法かなと思ってPC起動時にBIOS設定を確認したところ…

BIOSFSBとかいじるところがない


いきなり途方に暮れる自分。でもまあBIOS以外にもソフトでやる方法もあるもんねーと思って、割と有名らしいClockGenというソフトを落としてみたんだが…


なんか対応してないっぽい


準備として同じサイトからCPU-ZというPCの情報を取得するソフトを落としてCPUやらの情報を確認しようとした時にも「チップセットが云々」というエラーが出てまともに情報取得出来なかった、という時点でいやな予感がしたんだが、ClockGenを起動してもオーバークロックするためのボタンが全く表示されない。またほかのオーバークロック用ツールを入れてみても、チップセット(というかそのFSBとやらを制御しているチップ)が認識されず、オーバークロックすることが全く出来なかった。


オーバークロックすることは無理なのか…と半分あきらめかけていたんだが、そういやマザーボードメーカとかチップセットのメーカでオーバークロック用のツールを提供してることもあるって聞いた覚えがあったため、ダメ元でうちのPCに入ってるチップセットnForce」メーカ・NVIDIAのサイトで探してみたら、とりあえず「NVIDIAシステムツール」というそれらしいものが見つかった。
自分のPCのチップセットnForce 630iというものらしいが、システムツールが対応してるのはそれより上の680iというシリーズのみ(ちなみにnForceの製品紹介でも630iはオーバークロックに対応してないとか書いてたような気がする)。でも入れられないことはなさそうだと思って勢いで入れてみたら…
なんと、インストールしたシステムツール経由でFSBをいじることが出来るように! もうFSBがいじれるようになったら勝ったも同然! と根拠のない自信がわいてきたものの、本当の問題はここからだったという予想通りの罠。


ひとまずどこかでFSBを250MHzに上げてみたら…とたんにフリーズ。まあフリーズすることは覚悟してたのでPC再起動後240MHzに設定してみたら、それでひとまずは安定。(後述するように問題が多すぎて非推奨な行為だと思うので詳しくは書かないけれど)3DCGを使ったベンチマークソフトではおおむね1割程度大きなスコアをたたき出してくれたり、Google Earthで地形の精密さを最大に上げた時の動作も引っかかりが少なくなる程度になってくれたり、何もしてない状態だとまともに観られないフルHDのFLVファイルを再生するとあんまりコマ落ちしなくなったりと性能は確かに向上しているよう。この時点で「もうコレで我がPCライフも安泰だ喃」と楽勝ムードになってたのはここだけの話。
安定する値は確認できたので、システムツールでWindows起動時に上記のオーバークロック設定を読み込むように設定し、PC再起動後も同じようにオーバークロックされた状態になるかを確かめてみようとしたら…Windowsの起動で必ずコケるようになってしまった。一応起動はするんだが、スタートアップを読み込む時に画面が真っ青になったりオレンジ一色になったりする。ひとまず四苦八苦しながら起動時にオーバークロックしないように直して、「PC起動時に毎回システムツールからオーバークロックしなくちゃならんのか、マンドクセ」と思いながら再度オーバークロック設定に戻す。
…が。オーバークロックさせたままの状態でPCを休止状態にすると、復帰後同じように画面が一色になって操作できなくなるという事象も発生することが明らかに。


確かに上記の通り性能は上がったが、その恩恵に与るシチュエーションが自分のPC利用の中であるのかというとはなはだ疑問だったりもする。自分が普段やることと言えばブラウジングビットレートのあまり高くない動画や音楽の再生、時々(VGAくらいの解像度のAVIを使った)動画の編集くらい。一番CPUとかの性能に依存しそうな動画編集にしても今のPCの性能で全然問題ない程度。今後も無理にオーバークロックした状態で使い続けるのだとすれば、PC起動時にオーバークロック設定に変更し、PC休止時はオーバークロック設定を解除しなくてはならないという面倒な工程が必要となるわけですよ。どう考えても割に合わないし(いくら一晩二晩安定したといっても)今後も続けて行くには不安がある。とりあえずこれはもうあきらめた方がいいかも分からんね。


でもビデオカードについては今もオーバークロックさせたまんまだったりする罠。ビデオカードだけなら壊れても買い換えれば何とかなるしぃー(そういう問題か)。