親切にはそれなりにコストがかかることがある、という話

クロネコヤマトの信じがたい最悪な対応の話 | GetSetの日記 | スラド
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上記のネタを読んで思い出した事があった。数年前のことなのでかなりうろ覚えな部分があるような気がするが、とりあえず書いておく。


親切心が強い人間というわけでもないんだが、自分は駅とかで置き去りにされたなにかを見つけたりとか、道ばたに財布とかが落ちてると届けずにはいられないタチである。それ自体がいいことだしまずまず常識的な行動であるため、というのもあるんだが、見逃してしまうことに関して多少の呵責と不安を感じずにいられない。だって自分が届けないと永遠にそのままに成りそうな気がするし(そういうことは頭では「ありえない」と考えるんだけど、心がそうしてしまう)。

自分が数年前、桑園駅近くの職場で働いてた時のこと。近くにはでかいジャスコがあり、朝飯を取らずに出た時に朝飯を買ったり、昼飯の時間になったら昼飯を買いに行ったりとわりとよく使うところだった。

ある日、出勤途中にジャスコに寄っていって買い物をした帰りのこと。サッカー台(買ったものを袋に詰める例の台)のところに財布が置き去りにされていた。恐らく誰かが忘れていったものだろうと思う。
とりあえずは、と思い店員の一人に声をかけて、財布の忘れ物がある旨を話した。すると店員は礼をして、自分をサービスカウンターまで連れて行った。それでサービスカウンターで何をされたか、というか何をさせられたかというと、拾ったシチュエーションを聞かれたりだとか、もし落とした人が出てきた場合のために連絡先を聞かれたり、とか。なんか書類も一枚(そんなに複雑なもんではないが)書かされたり。とりあえず自分の名前とかは書いたような気がするが、お礼もらうのなんて気が引けるので連絡先とかは書かなかった、ような気がする。
その頃は割と余裕を持って家を出ていたため、普通に家を出てジャスコで多少買い物に時間がかかっても仕事には十分間に合っていた。それにその日も買い物自体あまり時間がかからなかったので、一通りの手続きを済ませても仕事に十分間に合う時間ではあった。
ただ思ったのが、「財布拾うのって意外にめんどくさいなぁ」ということだった。手続きをしてる間中、親切は市内よりした方がいいとは思うけど、そのときに払わされるコストも意外にバカにならないなぁとか考えたりしてた。ちなみにその財布にはイオン絡みの会員カードが入ってたらしく、落とし主の特定はイオン側ですぐにできそうとのことだった。

そういやそれ以外にJRの駅で定期を拾った時もめんどくさい手続きをさせられそうになったけど、やっぱり礼とかはいらなかったので「あ、いいです。とりあえず拾っただけなんで」と言ってそそくさと立ち去った覚えがある。


また電話を受ける側としても、上記のネタを書いた人に似たような境遇にある人からの電話を受けたことがある。そのときの顛末も結構似てる感じだ。
これも数年前なんだが、当時いたセンターで受電してたとき、
「あんたんとこ*1の寮の近くで工事をやるんだけど、うるさくなって迷惑になると困るからあらかじめ挨拶に行きたい。でも寮の連絡先とかもわかんないし、どうすればいいか分からん。部外者以外は立ち入れそうにもないし、今つながってる窓口からその寮の事務所とかに挨拶に行きたいと連絡を入れてくれないか?」
という電話を受けた。
その窓口はその会社が提供する一般向けの某サービスの受付とか案内の窓口で、「○○を申し込みたい(or解約したい)」とか「○○について料金とかを詳しく教えて欲しい」という問い合わせであれば案内は出来るが、そういう「社内の別部署などに対する連絡」とかは基本的には(場合にもよるが)出来ないことが多い。
当然ながら当時新人の自分はパニクりながら上司に報告したが、上司からは
「この窓口ではそういった要望に応えることが出来ないしそういった場合にお客様から連絡する窓口も分からないので、ひとまず現地で直接接触する方法を確認するよう提案しろ」
とかそんな指示があった…ような記憶がある。
とりあえずテンパりながらそのことを伝えたが、当然ながら納得することもなく、なんかいろいろあった挙げ句、「あーわかったわかった、こっちも挨拶してからと思ったんだけどなー。もうそっちからうるさいとかって抗議されてもこっちは知らんよ」みたいな感じでお客さんがふてくさって終わった。そんなことがあった。


だから何かって? いや、なんでもないですよ。そういうこともあるよ、ってことで。

*1:センターの運営を任されてる当時所属の会社ではなく、電話の仕事を回してくれるクライアントのこと